1万円以内、1日で!石窯の作り方~⑧石窯を「育てる」~

1万円以内、1日で!石窯の作り方~⑧石窯を「育てる」~

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1万円以内、1日で!石窯の作り方~⑦いよいよ、さっそく火入れだ!~

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1万円以内、1日で!石窯の作り方~①耐火レンガと陶器鉢を買う~

石窯 ステーキ
石窯に熱が蓄積されると、余熱が分厚い肉にもしっかり火を通してくれる(撮影:趣味千編集部)

石窯のあちこちにヒビ発生

順調に燃焼点を石窯の奥に移動していくと、石窯はどんどん熱を蓄え始め、赤土粘土が乾燥していきます。乾燥するに従って粘土のあちこちは白っぽく変色していき、あちこちにヒビが出てきます。
土や粘土だけで作ったコブオーブンなどの土窯と違い、あまり大規模なヒビはできません。放って置いていいヒビもありますが、煙が出てくるようなヒビの場合は、補修が必要となります。再びここで枯れ草を混ぜた赤土粘土の登場です。
石窯
石窯の粘土に熱が加わり、蒸気が噴出。同時にヒビも入り始める(撮影:趣味千編集部)

石窯のヒビを修復

石窯に大きなヒビや、煙がでたりすすけたりしたヒビがあれば、赤土粘土を貼り付けます。草の繊維をよく混ぜた粘土を石窯のヒビに貼り付けていきます。草の繊維がヒビに対して直角になるように混ぜると、それ以上ヒビが広がるのを食い止めることができます。
こうして上から繊維質たっぷりの粘土を何度も貼り付けることにより、石窯の粘土層は多層となり、張りぼてのような頑丈さとなります。補修するほど空気を含む石窯の粘土層が厚くなり、石窯の性能はどんどん向上します。

石窯の粘土天井の補修

枯れ枝を並べたものに赤土粘土を貼り付けて作った天井も、付け根の部分を中心に補修していきます。赤土粘土の天井は、石窯から排出される高熱の空気と炎で熱せられ、縄文式土器のように固くなってきます。
しかし固くなれば粘りを失って割れやすくなりますし、耐火レンガと天井の接地面に隙間が生じることがあります。隙間に粘土を竹べらなどで突っ込み、ヒビには草の繊維を巻き付 けるようなイメージで赤土粘土を貼り付けていきます。赤土粘土と草だけの構造物ですが、層を重ねると鍋が置けるほど頑丈なものとなります。
石窯 粘土 補修
粘土にひたした草をヒビを横切るように置き、その上から粘土を貼り付けて補修を繰り返す(撮影:趣味千編集部)

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