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石窯は長時間の運転が得意ですが、 運転までには非常に時間がかかります。 ピザの準備をする前に十分に薪を燃やし、 石窯をよく温めておきましょう。 またピザの生地の発酵時間も考慮することをお忘れなく。石窯の料理は段取りが肝心です。
目次
ピザを焼くタイミング
石窯の中をのぞき込んで、 レンガや陶器の鉢がすすけているようでしたら、 まだピザを焼く温度には達していません。すすがすっかり焼けて、 レンガが白っぽく、新品同様の色になっていたら、焼きどきです。 崩れた赤い炭をまず焼き床に十分広げ、小さな薪を一本、 奥のほうに放り込んでから、ピザの準備に取りかかります。ピザの焼き床を十分に温めておくことを忘れると、上ばかり焼けて失敗します。
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ピザ生地を広げる
ピザ生地を適当な大きさにしたら、ピザピールの 上に十分に打ち粉をしてくっつかないようにし、 ピザ生地をその上で広げます。中心部はなるべく薄く、 外縁は若干、高めにするイメージで作ります。というのも、 あとでチーズが溶けたとき、外縁が低いと垂れてしまうからです。 厚い生地が好きな人は厚く、薄い生地が好きな人は薄く、 好きなようにピザ生地を作ってください。ただし、 あまり薄くすると、破れてしまいますので注意です。最初は厚めの生地にするのが無難です。
ピザをトッピングする
生地にさっとトマトソースを塗り広げます。 ソースは生地を弱くするので、トマトソースを塗った後は手早く、 次々とソーセージやチーズ、バジルを乗せていきます。 あまり乗せると、溶けて垂れたときに外縁をはみ出てしまうので、 焼き上がってチーズが広がったときのことを想像 して、トッピングしましょう。
ピザを入れる前に焼き床を軽く掃除
ピザピールに乗せたピザを、石窯に運びます。その前に、 石窯の焼き床に広げた炭を、トングなどで奥に押し込みます。 先ほど投げ込んだ薪が炎を上げていることが、後述しますが、 ピザを焼く上では大事です。焼き床が露出したら、 濡らしたタオルか、 ススキなどの背丈の高い雑草で焼き床をさっと拭き、 灰を適当に払っておきます。
石窯にピザを投入
石窯にピザピールを突っ込み、 フライ返しでピザを持ち上げつつ押すようにしながら、 焼き床にゆっくり滑り落とします。 先ほどまで炭が広がっていた焼き床はすぐにピザの底を焼きます。 窯が十分に暖まっていれば、 窯の奥のほうのピザがすぐに焼き目がつき始めるので、焦げないようにトングで少しずつピザを回します。 チーズが溶ける様子を見ながらピザを回すと、 1周するころにはもう全体に十分に火が入っているはずです。 温度にも寄りますが、1分から3分で焼き上がるはずです。
焼き目をつける
ピザに十分に火が入ると、チーズが溶け、 ピザの縁の生地がパンのように膨らんできます。 このタイミングで再び、ピザピールにピザを乗せます。 トングでピザをハサミ、 引きずるようにして乗せると良いでしょう。
先ほど投入した薪の炎が、 高熱を石窯のドームに送り込んでいます。 ピザピールに載せたピザを持ち上げ、 このドームの中に突っ込むようなイメージで10~30秒ほど、 近づけます。この時にチーズやピザの縁に、おいしそうな焼き目がつきます。とても大切な仕上げの作業なので、 挑戦してみてください。
ピザが焼き上がったら
焼き上がったピザは、 自家製の木製のピザピールの上でならカットできます。 アルミやステンレスのピザピールは傷ついてしまいます。 ピザをカットするためのピザカッターや、 木製のピザプレートをお持ちであれば大変良いですが、 もしなければ木の鍋ぶたを裏返しにし、 ピザプレート代わりにしても十分に使えます。また、 包丁で切っても構いませんが、 包丁の材質によっては熱で切れ味が悪くなることがありますので、 注意が必要です。
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次々に流れ作業で焼く
多くの客がいて、次々にピザを焼く必要があるなら、 2人でピザを焼いた方が流れ作業ができて効率が良いでしょう。石窯は熱が長持ちしますが、 風が強く吹き込んだりすると熱が奪われてしまいます。 火力が十分なうちに、次々と焼いていきましょう。
ピザは石窯料理の中でも、高温を必要とする料理です。 ピザが焼き終わればパンを焼いたり、肉や魚を焼いたり、 次の料理ができます。またピザを焼きたいなら、 細目の薪をもう一度入れて炎を上げれば、 すぐに温度が回復します。
石窯の前に座る時の注意
冬は石窯の前に座ると本当に暖かいのですが、夏は地獄です。 しかし石窯はバーベキューなどを何ランクもアップさせてくれる強 力な調理器具なので、やっぱり夏もどんどん使いたいものです。
夢中でピザを焼いていると、 気付かないうちに水分不足で脱水症状になることがあります。炭の火力は猛烈で、刀匠などは、 一升瓶に入れた水を飲み干しながら刀を打っています。 外気温が30度を超すような夏は、 熱中症になる可能性も高いので、 しっかり水分を補給しながら焼きましょう。
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