蛇腹切りで切り干し大根を作る

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軒先に吊るされた「房切り大根」。純白の大根が蘭の花びらのようにも見えて、芸術的でさえある(撮影:趣味千編集部)

大根を様々に利用する

畑に蒔けばいくらでも勝手に育つ大根は、使い道も多く重宝。葉っぱを胡麻油、鰹節、七味唐辛子で炒め、醤油をたらしたものは飯によく合う(撮影:趣味千編集部)
 
大根は作りやすい野菜で、種を撒くとあまり手間もかからず、どんどん大きくなります。大根おろしにして焼き魚に添えたり、練り物とおでんに入れたりと利用価値はとても高いですが、成長が著しいため、消費が間に合わなくなることもあります。
こうした場合、大根を切って干して切り干し大根にしておくと、保存食品として長く利用できます。切り干し大根は、大根を乾燥させて水分を飛ばしたものです。水分が無くなるため、本来大根が持っているうまみや栄養価が濃縮され、生の大根とはまた違った魅力が現れます。

切り干し大根の作り方

事務所の玄関先にどなたかが置いていった大根。田舎ではよくあること(撮影:趣味千編集部)
 
切り干し大根は、細長く切った大根を天日に干すだけでできます。宮崎県などで大規模に作られており、真っ白な大根を一面に広げた風景や、家のように大きな木の櫓(やぐら)に大量の大根をぶら下げた「大根櫓」は冬の風物詩として、ニュースなどによく取り上げられます。
ご家庭で作る場合は、大根を細く切り、ザルなどに広げて天日に干すだけ。千切りにしても良いし、薄くスライスしても構いません。あまり厚く切るとカラカラに乾燥するまでに時間がかかりますので、早く作りたい人はなるべく細く、薄く切ると良いでしょう。虫が飛んで回らない寒い時期に作ると良いでしょう。

蛇腹切り

大根の表は真横、裏は斜めに包丁を入れる。包丁を傾けて入れれば、菜箸が無くても切り離さずに蛇腹切りができる(撮影:趣味千編集部)
 
阿蘇山麓の切り干し大根は独特の形をしていて「房切り大根」と呼ばれています。独特の包丁の入れ方をするため、ぶら下げると七夕の飾り物やアコーディオンのように「びよーん」と広がりながら伸びる、独特のとても面白い切り方です。
房切り大根のこうした切り方は「蛇腹切り」で作ります。最も簡単な蛇腹切りは、菜箸を使った方法です。菜箸の間に大根を置き、薄い輪切りを作る要領で包丁を入れていきます。包丁は菜箸に当たって止まるので、大根は完全には切れず、皮一枚で残ります。
次に大根を裏返し、同じように菜箸を置いて包丁を入れていきます。ただしこのときは、包丁は大根に対して斜めに入れます。こうしなければ大根が分断されてしまいます。
カルデラを満たす雲海。冷え込みが厳しい冬季が、切り干し大根作りの最盛期だ(撮影:趣味千編集部)

美しい房切り大根

房切り大根ができたら、すこししんなりするまで放置してから、軒下などに干します。マンション・アパートなら、物干しなどを利用すると良いでしょう。
繊細な包丁が入った真っ白な大根は、純白の胡蝶蘭のような美しさがあります。精緻で美しい房切り大根が何百本も軒先にぶら下がっている光景は、ついつい見とれてしまいます。
美しい房切り大根は、寒風の中で水分を失い、やがてしおれていきますが、そうしてどんどん味を上げ、栄養価を凝縮し、すばらしい食品となっていきます。

豚バラと切り干し大根の炒め煮

細い切り干し大根と違い、房切り大根はボリュームがあるので、肉と炊き合わせても相性が良い(撮影:趣味千編集部)
 
切り干し大根はニンジンや油揚げなどと煮た料理などが定番ですが、房切り大根は細長い切り干し大根と違ってやや大きく、ボリュームがあるので、肉などのしっかりとした食材との相性も良いです。
厚めに切った豚バラをさっと湯通しし、炒めます。豚の脂が出てきたら、水で戻した房切り大根を入れて一緒に炒めます。火が通ったらしょうゆやみりんで味付けします。豚の脂とうまみが大根に染み込み、大根本来のうまみと相まって、ご飯に良く合うおかずとなります。汁を切れば弁当のおかずなどにも良いでしょう。トウバンジャンやコチュジャンなどを入れてアジア風にしてもなかなかいけます。ピリ辛系にすると、酒のつまみにもなります。

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