キムチを漬ける②乳酸発酵でおいしく

キムチを漬ける②乳酸発酵でおいしく

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キムチを漬ける①かんたんに手作り

 

白米がバクバク食えてしまうキムチは、ダイエットの敵だ(撮影:趣味千編集部)

アミ漬け

ヤンニョムは家庭や地方によって作り方が異なる。色んな種類のヤンニョムがある(撮影:趣味千編集部)

キムチの材料の中で、もしかすると手に入りにくいものとして、アミ漬けがあります。アミ漬けはアミというオキアミやエビのような姿をした海の小さな甲殻類を塩漬けにしたもので、大変しょっぱいものです。
魚屋やスーパーの鮮魚コーナーに置いていることもあります。アミ漬けはキムチにアミノ酸のうまみと塩気を与えてくれる重要な材料です。ヤンニョムをずっとおいしくしてくれるものなので、是非なんとか手に入れましょう。

粉唐辛子

調理用手袋を使った方がヒリヒリしないので「安全」だ(撮影:趣味千編集部)

粉唐辛子もスーパーなどに置いていないことがあります。朝鮮料理の食材を扱う店などに行けば置いています。粉唐辛子はパウダー状で、真っ赤ではありますが一味唐辛子のより辛さが控えめです。粉唐辛子が無いからといって一味唐辛子で全部代用すると、とても辛くて食べられないものになります。一味唐辛子は飽くまでも辛みの調整用です。粉唐辛子はヤンニョムに欠かせないので、どうにかして入手しましょう。

白菜とヤンニョムを混ぜ瓶詰めに

空気に触れないよう、瓶詰の際はすりこぎなどで隙間なく詰める(撮影:趣味千編集部)

ヤンニョムが準備できたら、絞った白菜を入れて和えます。白菜の裏表全てがヤンニョムにまみれるように、しっかり混ぜましょう。しっかり混ざったら、熱湯消毒をした密閉瓶に詰めていきましょう。白菜2玉だと、おおよそですが3リットルほどになります。2リットルの瓶と1リットルの瓶を準備して、瓶の口まで満杯まで詰めるようにし、余った物はそのまま食べるのが良いでしょう。キムチは全然漬かっていなくてもそれなりにおいしいです。
瓶に詰める際はすりこぎや麺棒で隙間がないように押し込みます。ザワークラウトの白菜の繊維が壊れるほど強く押しては駄目です。

キムチが発酵する時間

7~10日で食べごろに。まろやかさや旨味が増し、程よい酸味となる(撮影:趣味千編集部)

キムチを詰め込んだ瓶に蓋をしたら、冬季であれば段ボール箱などに入れて外やベランダの直射日光が当たらない場所で10日間ほど発酵を待ちます。室内で発酵させても良いのですが、キムチの汁が霧状に吹き出て部屋が大変なことになることがあります。
発酵の日数を10日と書きましたが、一つの目安に過ぎません。キムチは白菜の持つ乳酸菌で発酵するので、気温によって発酵の具合は当然ながら全然違ってきます。発酵してくると瓶の蓋の隙間から汁が出てくるので、それで発酵したかどうかを判断しましょう。

キムチの瓶を開封

よく発酵した瓶の蓋を開けるときは「キムチジェット」にご注意を。目に入るとのたうつ(撮影:趣味千編集部)

十分に発酵したキムチの瓶は、蓋を開けるとキムチの赤い汁が噴き出します。白い服など着ていると、血しぶきでも浴びたようになり、いっぺんで駄目になってしまいます。顔にかかったり目に入ったりしても、もっと大変な思いをすることになるので、蓋に布巾などをかけてから開封することをお勧めします。
開封直後から食べられますが、2週間ほどすると酸味がだんだん強くなります。冷蔵庫で保存すると更に長く食べられます。保存状態と発酵状態によって、食べられる期間は大きく異なります。

キムチから塩素の臭い

キムチには、魚介類を使ったとてもおいしいものがある。いつか作ってみたいものだ(撮影:趣味千編集部)

頻繁にあることではありませんが、キムチの開封をした直後、塩素のような臭いがすることがあります。これは白菜が持つ成分から出たもので、水道水の塩素などの臭いではありません。白菜のようなアブラナ科の植物が発行する際に出すジメチルスルフィドという成分で、海苔の「磯の香り」などと同じ成分です。
この臭いの成分は揮発性なので、ほとんどの場合、蓋を少し開けておけば、しばらくすると消えて無くなってしまいます。

いろいろなキムチ

キムチには様々な種類があります。大根やキュウリはもちろん、キャベツやネギ、ナスなども漬けることが出来ます。タラの胃を漬けた「チャンジャ」や、生食用の牡蠣、刺し身用のイカやタコなどを入れたりするものもあります。ワタリガニを漬けた「ケジャン」も有名です。他にも海苔、タケノコ、山菜などを漬けたものもあります。
白菜のキムチで基本的な作り方を覚えたら、いろいろな食材をキムチにしてみても面白いかもしれません。

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