ヨモギを味わう②~団子、パン、うどん、パスタ

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ヨモギを味わう①~身近で多用途の野草

 

よもぎ団子。ヨモギの風味がたまらない絶品(撮影:趣味千編集部)

摘んだヨモギを下ごしらえして、色々な料理にして楽しんでみましょう。下ごしらえをしておけば冷凍保存も可能。一年中好きなときにヨモギを楽しむことが出来ます。

ヨモギの下ごしらえ

蒸した米粉を搗き混ぜていくのが力仕事(撮影:趣味千編集部)

摘み取ったヨモギは、まず流水で良く洗いましょう。食べられない草、虫などが混じっていないかよく選別しながら洗いましょう。
ヨモギの葉からアクを抜きます。たっぷりの湯を沸かし、重曹を小さじ一杯ほど加え、そこでヨモギの葉を湯がきます。約1分間でOKです。食塩水で湯がき、アクを抜く方法もあります。
1分が経過したら、水を捨てて新たな水にしばらくさらします。30分くらいでいいと思います。このときは鮮やかな緑色をしています。アクが抜けたら絞って、刻んでから冷凍します。

 

よもぎ団子

すばらしい色になった米粉。これをひとつずつ団子に丸めていく(撮影:趣味千編集部)

「草餅」とか「笹団子」と呼ばれる餅菓子の緑は、ヨモギです。
下処理したヨモギをさらにみじん切りにし、細かくします。これをすり鉢に入れて、擂り潰していきます。大型のすり鉢を使った方が疲れません。細かく粉砕されるフードプロセッサーがあれば、それを使うのが楽です。
米の粉を水に加え、耳たぶほどの硬さに混ぜたものを、20分間ほど蒸します。蒸し上がったら①のすり鉢に入れ、すりこぎで搗いていきます。力の要る作業ですので、根気よくやりましょう。
②を丸めて団子にし、串に刺します。串に刺したままもう一度、5~7分間蒸します。笹の葉に置いてあんこを載せてできあがりです。ヨモギをたくさん入れるほど、団子の香りが良くなります。

よもぎパスタ

ヨモギを混ぜたパスタ生地。きれいな緑色になった(撮影:趣味千編集部)
タコとトマトの辛めのソースで食べるヨモギのパスタ。味は良いがヨモギの香りはかき消され気味(撮影:趣味千編集部)

すり鉢ですりおろしたヨモギ、塩、オリーブ油を練り込んだパスタ生地を作ります。手回しのパスタマシーンを使うと均一な麺ができあがります。
美しい緑色のパスタとなります。モチモチした食感になるので、平麺がいいかもしれません。今回は蛸とニンニク、トマトのやや辛めのソースで食べてみました。残念ながらソースの個性が強すぎて、ヨモギの風味はあまり感じることが出来ませんでした。

 

よもぎうどん

茹で上がったよもぎうどん。翡翠色の美しい麺だ(撮影:趣味千編集部)
ヨモギの香りを楽しむために、冷たいうどんがおすすめ(撮影:趣味千編集部)

パスタとほぼ同じ要領でうどんを作ってみました。ヨモギの量を増やしたのが改良点です。手切りだったので不揃いな麺でしたが、パスタよりも麺にヨモギの香りがありました。ざるうどんのような冷たい麺として食べた方が、よりヨモギの風味を感じることが出来ます。

よもぎパン

ホームベーカリーの中で回るよもぎパンの生地。ヨモギの香りを含んだ香ばしいパンになる(撮影:趣味千編集部)

ごく普通に家庭用のホームベーカリーなどのパン焼き器でパンを焼く際に入れる水に、すり鉢でおろしたヨモギを溶かして加えるだけです。非常に簡単ですが、薄緑のきれいなパンが焼き上がります。
焼き上がったパンを切るとヨモギの香りが立ちこめ、大変おいしく出来ます。

切れ目を入れるとヨモギの香りが吹き出てくる(撮影:趣味千編集部)

よもぎ茶

しっかりしたヨモギの香りが楽しめるよもぎパン。もっとヨモギの量を増やしても良い(撮影:趣味千編集部)

摘み取ったヨモギを洗って、天気の良い日に笊で天日干しすれば、ヨモギ茶ができます。ドクダミ茶を作る記事をご参考にどうぞ(ドクダミ茶を作ろう)。
天気が良ければ2~3日でカラカラになりますので、天気予報で晴天が進む日を選んで摘み取ると良いでしょう。色も味も香りも満足なよもぎ茶が簡単に作れます。

 

よもぎを植える

マンションやアパート暮らしをしていたり、周囲に自然が無いような環境で生活していると、ヨモギ自体に出会うことがありません。それでもヨモギがちょっと欲しい人は、プランターに植えてベランダに置いておきましょう。
ヨモギは屈強な植物なので、簡単に栽培できます。観葉植物ではありませんが、緑はなかなか美しいものですし、天ぷらをする、よもぎ団子を作るなど、ちょっとした食材として使うにも、十分です。

 

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