魚醤を作る②~1年間発酵を待つ

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魚醤を作る①~世界中にある魚の発酵食品

 

仕込んで12日目の魚醤。ベイカの墨で灰色がかっていたが、オレンジ色っぽくなった。イカの塩辛のにおいと同じ香りがしている(撮影:趣味千編集部)

魚醤はあっというまに仕込めますが、食べられるまでには1年から数年はかかるという、大変気の長い調味料です。来年の今頃食べたければ、きょうあす仕込む必要があります。

サビキ釣りの小魚を使う

魚と塩の割合は7対3。腹の中まで満遍なく塩をまぶし、仕込む(撮影:趣味千編集部)

防波堤などでは多くの人が、サビキを使って小さなアジやイワシなどを釣っています。サビキはオキアミを撒き餌に使って、寄ってきた魚群を小さなサビキ(疑似餌)で釣るものです。豆アジやイワシならば、唐揚げにして丸ごと食べてしまう料理や、南蛮漬けがおいしいですが、サバなどが混じると骨が硬いため、揚げても丸ごと食べられない、面倒くさいことになります。
サバ以外にもネンブツダイやカタクチイワシ、コノシロ、サッパなど、色々な魚が混じって釣れることがサビキではよくあります。こうした小魚を一度に、魚醤にしてしまいます。

カタクチイワシと小サバ

瓶にはなるべく隙間なく詰めていく。時々瓶をひっくり返して、塩の濃度が一定になるようにする(撮影:趣味千編集部)

太平洋に面した港でアジを狙いましたが、カタクチイワシがいるばかりで、アジは釣れませんでした。カタクチイワシを追う小さなサバも寄っています。サイズは100円ライター程度の大きさです。
ある程度釣って、その場でわたを出してしまいます。胃の中にはオキアミが入っています。オキアミはそのままなら別に食べても構わないのですが、最近の釣りのオキアミは防腐剤や香料など、食べるには余計な添加物がたくさん入っているので、きちんと内臓は出した方がいいでしょう。

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魚:塩=7:3

ベイカの墨で、魚から出てきた水分が灰色になっている(撮影:趣味千編集部)

900ミリリットル程度の梅酒用の瓶で魚醤を作ります。釣れた魚を洗ってから、魚700グラムに対し塩300グラム程度の割合で、瓶に詰めていきます。隙間がなるべくないように、ぎっしり詰めるとよいでしょう。
今回はあまり釣れなかったので、瓶の口までぎっしり詰めることができません。そういうときはスーパーや鮮魚店で小魚を買ってきて足すとよいです。今回はキビナゴと、ベイカという小さなイカを混ぜ込みました。イカを入れるのは初めてですが、いしるという能登の魚醤ではイカを使いますし、高知県ではキビナゴのしょうゆも作られています。

常温、暗所で放置

約1年間、漬ける。タンパク質が分解されてアミノ酸になるのを待つ(撮影:趣味千編集部)
激安で売られていたウルメイワシも魚醤にするために仕込んでみた。1年後が待ち遠しい(撮影:趣味千編集部)

口までぎっしり詰め込んだら、蓋をして常温で約1年間は放置します。直射日光は避け、暗所で保存しましょう。この間に蛋白質が分解され、アミノ酸となります。
瓶詰めをしてしばらくすると、魚の体から水分が出てきます。しかし塩分が多いからか、水中に放置した場合のように、一気に腐敗して分解するようなことはなく、しばらくの間は原型はとどめています。ゆっくりと、じっくりと、魚醤は醸されていきます。
瓶の中の分解されていく魚やイカの姿はなかなかグロテスクな一方、いっぴき一匹の命が物凄いうま味に変化していっているのだと思うと、大変荘厳な風景にも見えます。
続きは1年後に掲載します。

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