プラ舟を使った本格的なビオトープの造り方はこちら↓
野菜と魚を一緒に育てる
規模の大きなビオトープをつくろう!
プラ舟やトロ舟を使ったビオトープでも、メダカやトンボ、 様々な水生昆虫などを育むことができます。 もしこれに飽き足らず、地方生活者で土地などに余裕があれば、 ぜひ本格的なビオトープに挑戦してみましょう。ここで紹介するビオトープの作り方は、容器に水を張って植物や魚を飼う方法と違い、造園に近いものとなります。造園とはいえ、畳1畳ほどの土地でもあれば、十分に立派なビオトープを作ることができます。
庭に小川が流れ、イトトンボやチョウが飛び回る。 水底ではカマツカが砂に潜り、 水草に隠れたスジエビを石の陰からオヤニラミが狙い、 カナヘビが岩の上で日向ぼっこ。 ホタルが苔に産卵してモグラが芝生を掘り返して、 カエルが八つ手の葉の上で寝ている……。 そんな庭、ビオトープをイメージします。
ビオガーデンという考え方
美を追及した庭園に、 生物が住みやすい環境も付加しようという考え方があります。 これをビオガーデンといいます。 生物が住む空間を意味するビオトープと、 庭を意味するガーデンが合体した造語です。 人間の美観と生物の生息環境が折り合った、 とても面白い思想です。
人間と自然が折り合って調和が取れた環境として、「里山」 というものがあります。 田植えや稲刈りなどの稲作のサイクルに合わせて、 淡水魚や両生類、鳥類や昆虫類などが、 繁殖を繰り返すエリアです。 ビオガーデンというのはこうした里山などに近いかもしれません。
青山ガーデン
↑ビオトープの手本は自然。参考になった水中の美しい世界の動画です。
手入れしなければ庭はすぐビオトープに
和洋問わず、 手入れしない庭はあっという間にビオトープになってしまうようで す。ヨーロッパでは、 ジャポニズムの19世紀末頃に作られた日本庭園がその後忘れられ て、立派なビオトープになってしまった例が幾つかあります。 昆虫記で有名なファーブルも日本庭園を造った事があるらしいです が、 今考えるとビオトープやビオガーデンのような物だったのではないでしょうか。
少子化で過疎が進み、 各地であちこちの谷が無人となっていっています。 早い時期に廃村となった谷を訪ねると、 朽ちかけた空き家の前の小さな日本庭園は、 深い草や灌木に覆われて、 違和感なく自然に溶け込んでしまっています。
青山ガーデン
規模は大型ビオトープには敵いませんが、十分楽しめます。
ビオガーデンの計画
ビオトープ・ビオガーデンを造る前の庭は、ただの広場でした。 あまり手入れもしていませんでしたので、 昆虫やトカゲはたくさんいました。銘木もないし、 何のセンスもない庭ですが、青々と芝生もよく育ち、 それなりに気持ちのよい庭でした。しかし この庭をもっと生物だらけにすべく、ビオトープの計画を練ります。
庭のビオトープ化計画の基礎は、自然観察です。 今回は水田の周辺の古い用水路をイメージし、改庭します。 スケッチブックやカメラを持って出かけ、 気に入った用水路や自然の風景を描くロケハンをしてから取りかか ると、 イメージが固まって作業中に迷うことが少なくなるでしょう。ビオトープ作りのイメージが豊富だと、それだけ生息する生物も多くなります。
名庭には多くの学ぶところがありますが、それを模倣してもそれ以下にしかなりません。どんなに手本にしても、本家よりもしょぼく、情けない庭になってしまいます。あくまでも自然から掴み取りましょう。
バルキーノを使って川の中を撮影してみました↓
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