③ビオトープの防水、工法の選び方

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②ビオトープの設計をする

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④ビオトープの小川を掘る方法

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①ビオトープで自宅に小川を作る

 

ビオトープに飛んできたハグロトンボ。シックな黒い羽とメタリックの胴が特徴(撮影:趣味千編集部)

ビオトープ・ビオガーデンの工法は?

ビオトープ・ビオガーデンの設計ができたら、工法を選びましょう。防水シートを使う方法や、粘土を使う方法、コンクリートやFRPを使う方法まで、いくつもの工法があります。予算と規模に合ったものを選びましょう。
水を張るビオトープ・ビオガーデンでは、なにより水漏れ対策が重要です。この対策が十分でないと、大量の水が土中に染み込んでしまい、いつまで経っても水が溜まらない「枯山水」になってしまいます。
 

雨水だけで維持することも可能

日本は降水量の多い国なので、うまく水が溜まるビオトープ・ビオガーデンづくりに成功したら、改めて水を足さなくても大丈夫。水位の上下があっても、干上がってしまうことはあまりありません。降水量の少ない瀬戸内海地方などでも、よほど水位が下がらない限り、水を足す必要はありません。なので防水は重視しましょう。

袋打ち工法

ビオトープの工法のひとつ「袋打ち工法」は、コンクリートのプールの内側に配石するので、水漏れしにくい。しかし、工事が大掛かりで工費も高い(作画:趣味千編集部)

 
コンクリートを使う工法を、袋打ち工法といいます。これは錦鯉なの池を造る際などに用いられるもので、コンクリートのプールをつくり、その中に石などを配置していく方法です。防水を厳重にしないといけない場所でビオトープを作るときに工法として用いられることもあります。
石を組み、その隙間をコンクリートで埋めていく工法でつくられた池は、水漏れを起こすことがあります。特に冬季、霜柱が発生するような氷点下になると、石が持ち上がり、コンクリートとの間に隙間ができたり、ヒビが入ったりしてしまいます。
袋打ちはプール内に石があるため、水が漏れることはありません。ただ、鉄筋コンクリートでプールをつくるため工事が大がかりになりますし、工費もかなり高くなります。

粘土工法

コンクリートが伝わる前の日本庭園の池泉の工法は、ほとんど粘土を突き固めた防水でした。漆喰や鋼土と呼ばれる赤土などを厚く敷き詰め、「タコ」と呼ばれる丸太に柄をつけたハンマーで叩き込むようにして遮水層をつくる工法でした。
粘土による防水ではありますが、多くのため池や池泉庭園が何百年も維持されていることからわかるように、半永久的な防水が可能です。ビオトープ作りには最適な、理想的な工法ではありますが、労力と技術が必要となります。
この工法は、粘土の確保が簡単ならおすすめです。最近では猫のトイレの砂を用いた、小型のビオトープをつくる人もいます。この砂も原料はベントナイトなどの粘土ですので、同じ粘土工法です。
粘土工法の利点は、ビオトープが地下水とつながることです。シートやコンクリートで遮断する工法と違い、雨水が地下に染みこんでいく点で、最も自然に近い工法となります。

シート工法

シート工法はビオトープの代表的な工法。粘土工法との組み合わせで、防水効果が高まる(作画:趣味千編集部)
 
シート工法は最も広く使われるビオトープ作りの工法です。水をためたい部分にシートを敷いて土を被せるだけなので工事も簡単ですし、丈夫なビオトープ用のシートも多く発売されています。
ただし、シートが破れた場合は水漏れが発生します。シートを敷く際には、小枝や小石、棘のある植物などで穴を開けないように注意する必要がありますし、シート同士を接着する際にも正確な作業が必要となります。

シートと粘土の併用を採用

自然の河川の石は、想像を上回るユニークさを時に見せてくれる(撮影:趣味千編集部)
 
今回のビオトープ・ビオガーデンには、シート工法と粘土工法を併用することにします。粘土の遮水層でシートをサンドし、ビオトープの水底の粘土から水漏れが発生しても、シートがカバーし、更にシートが破れてもその下の粘土の遮水層がカバーするという工法です。
 
 
次回はビオトープの小川を造る、穴掘りをご紹介します。
④ビオトープの小川を掘る方法

 

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