プラ舟で多段式アクアポニックス③~魚の選び方や水の管理

プラ舟で多段式アクアポニックス③~魚の選び方や水の管理

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プラ舟で多段式アクアポニックス②~ポンプと植床

 

趣味千ではおなじみの“プラ舟”。過去にはこんなこともしています↓

プラ舟を使ったビオトープを作ろう!

屋外で熱帯魚を飼おう①~トロ舟を埋め濾過装置を作る

稲作をしよう①~水田ビオトープ

 

苗を植える際は、根の土を洗い流す(撮影:趣味千編集部)

アクアポニックスに濾過は基本的に不必要

 

根と茎は、ウールマットで包み、植え穴に(撮影:趣味千編集部)

アクアポニックスは濾過が基本的に必要ありません。栽培する植物の根がプラ舟一杯に網の目のように張り、それが濾過の役目を果たすからです。根はまるでウールマットのような密度となり、そこにツリガネムシやワムシなどの微生物が大量に繁殖し、水を盛んに濾過するため、濾過が必要ないのです。一般的なアクアリウムでは濾過をしたとても、アンモニアや亜硝酸塩、硝酸塩などを水槽内から取り除くために、水替えが定期的に必要です。しかしアクアポニックスではこうした魚にとって有害な物質が植物の肥料となるため、水替えが必要ありません。水は蒸発、蒸散した分だけ足すのみです。

 

アクアポニックスではどんな淡水魚を飼うか

トマト(左)、スナップエンドウ(右)を植え付けた。成長が楽しみ(撮影:趣味千編集部)

世界的にはティラピアという外来種が食用として、アクアポニックスでは飼育されているようです。内水面の養魚では、ヤマメやニジマスなどの魚が飼育が盛んですが、こうした冷水に棲む魚は夏季の温度管理が大変ですし、そんな冷たい水では野菜が育たないので、適しません。おすすめなのは、金魚やフナ、オイカワ、カワムツ、タナゴ類などの雑食性の淡水魚や、メダカ。ナマズ、ドンコ、オヤニラミなどの肉食魚です。一般的には手に入りやすい金魚が、よく使われます。金魚の飼育経験が十分な人は、ランチュウなどの比較的飼育が困難な金魚の飼育も楽しめますが、初心者は和金、朱文金、コメットなどのフナ型の金魚や、琉金などの丈夫な金魚が適しているでしょう。雑食性の魚は餌も基本的になんでも良いので、飼育も楽です。

夏季限定なら、グッピーやグラミー、コリドラス、オスカーなどの熱帯魚の飼育も可能です。グッピーなどは「うじゃうじゃ」増えます。

 

水温の管理とPH

野菜の蔓や茎を支える針金を張る。紐やロープのように緩まないので、針金が便利(撮影:趣味千編集部)

直射日光が当たると、アクアポニックスの水温はどんどん上昇します。植物にはさほど影響はありませんが、魚には影響が出ます。よしずなどをかけて、水温が上昇するのを防ぐ必要があります。もしあまりにも水温が上がり、魚が元気がないようであれば、少し水を足して冷やしてあげましょう。そのためにも、水温計を浮かべておくとよいでしょう。

高い濾過能力を持つアクアポニックスですが、硝酸が増えると水が酸性に傾くことがあります。魚が体調を壊すほど酸性になることは、アクアリウムではないのでほとんどありませんが、アサリや牡蠣の殻などを入れておくと、気休めにはなります。味噌汁でも作ったあとに殻が出たら、10個くらい投げ込んでおくとよいでしょう。

エアポンプの設置

リセットしたプラ舟アクアポニックスの中を悠々と泳ぐ金魚たち(撮影:趣味千編集部)

水中ポンプがもし故障したら水の循環が止まり、淡水魚が死んでしまうかもしれません。こうした事態を避けるために、できればエアポンプを分岐させ、各プラ舟に入れておくと安心です。

野菜の栽培をするプラ舟にも、エアポンプを入れておくと、根の成長を促進します。根がマット状に張ってしまうと、水が流れていかない部分ができてしまい、場合によっては根腐れを起こしてしまうこともあります。根の下にエアポンプを設置しておくと、常に新鮮な酸素が供給されるだけでなく、水もエアリフトで対流を起こしてよどんだ場所がなくなり、根腐れを防ぐことができます。植えた当初は必要ありませんが、旺盛に根が張ってきたら導入をおすすめします。

大玉トマトとスナップエンドウを植える

金魚に直射日光が当たらないよう、よしずなどで遮る(撮影:趣味千編集部)

今回は植え床に、大玉トマトとスナップエンドウを植えました。スナップエンドウは冬に植えて初夏に収穫します。トマトはその間に成長し、盛夏に収穫のピークを迎えます。水の流れ込み口の近くにトマトのほうを植えたのは、スナップエンドウが収穫が終わって枯れた後、トマトの根がスナップエンドウが植わっていた方にも伸びていけるようにしたかったからです。

秋になり、トマトも収穫が終われば、今度は植穴を増やし、小松菜や春菊など、冬の鍋の材料になりそうな菜っ葉類を植えていきます。こうして四季を通し、アクアポニックスは楽しめます。アクアポニックスにキュウリやメロンなどの蔓植物を植え、窓を覆うようにすると、緑のカーテンにもなり、夏の暑さを防ぐこともできます。

 

野菜も魚も手間なくすくすく成長するのが楽しいです。YouTubeもご覧ください↓

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