燻したサバでごまだしうどんを作ってみる

前回の記事はこちら。燻したサバをそのまま食べてももちろんおいしい!

石窯でサバの燻製

 

普通のかけうどんにごまだしを入れると、一気に魚介の出汁とゴマの風味が広がる(撮影:趣味千編集部)

燻したサバはそのまま食べてもおいしいもので、お酒の好きな人はつまみとしても喜ばれます。これを一手間掛けてペースト状にし、うどんに混ぜて食べる「ごまだしうどん」を作ってみました。

大分県佐伯市の郷土料理

燻製のサバ。身をむしって残りはごまだしの材料とした(撮影:趣味千編集部)

ごまだしうどんとは、大分県佐伯市の郷土料理として食べられている「ごまだし」をうどんに入れたものです。ごまだしは、白身ながら小骨が多く、釣れても処理に時間がかかってしまうエソという魚を炭火で焼き、身をほぐして胡麻やしょうゆ、酒、味噌などを混ぜてペースト状にした保存食です。
エソはめったに魚屋の店頭に並びません。地元ではエソ以外にも、アジやブリなどの青魚、カマスなどで作ることもありますし、煮干しで作ることもできます。

ごまだしの作り方

味噌や醤油、ショウガ、ゴマなど、各家庭によって秘伝のごまだしがあるらしい(撮影:趣味千編集部)

燻製したサバの身をほぐし、すり鉢に入れます。これに味噌、酒、砂糖などを加えたあと、胡麻をたっぷり投入し、すりこぎで磨り潰します。辛いのが好きな人は豆板醬を入れたりする人もいます。最終的には味噌くらいの粘りがでるように、全ての材料を摺っていきます。
このまま冷凍保存します。いったんオーブンで焼いて香ばしさを出してから保存する人もいますが、今回は元々燻製なので、そのまま冷凍します。

ごまだしうどんの作り方

製麺機でうどんを作る。面白い(撮影:趣味千編集部)

ごまだしうどんは、普通の素うどんにごまだしを加えたものです。普通に出汁を取ってうどんを湯がき、素うどんを作ります。その上に大さじ1~2杯のごまだしとネギを載せ、ごまだしをうどんのつゆに溶かしながら食べます。
胡麻の風味と焼き魚の香ばしさが一気に広がり、うどんが別次元の食べ物になっていくので驚きます。

冷や汁

ごまだしはコクと香りが強いので、太麺によく合う(撮影:趣味千編集部)

佐伯市からさらに南下し宮崎県に行くと、「冷や汁」という郷土料理があります。これも焼いた鰺などを胡麻や味噌とすり鉢で摺り下ろして作るので、ごまだしとよく似ています。ごまだしを冷や汁にして食べることも可能です。
冷や汁は、ごまだしに氷を入れて溶かしながら味噌汁状にしたものに、刻んだミョウガ、キュウリ、青しそ、おろし生姜、崩した豆腐を加えた冷たい汁です。これを白飯にかけて食べます。夏、食欲が無いときに最適な料理です。

魚介系ラーメン

うどんに抜群だが、魚介系スープのラーメンに加えても一気に味を上げてくれる(撮影:趣味千編集部)

魚介系のラーメンがお好きな方は、スープを溶くときにごまだしを少しベースに加えると、一気に魚介レベルが上がります。ごまだしは和食ではありますが、ニンニクや胡椒が加わり、ラーメンのスープに溶け込むと、コクと香りが一気に上がり、非常に力強いラーメンスープとなります。太麺を魚介系スープで楽しみたい人には、是非お勧めいたします。お楽しみ下さい。

 

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