高菜を漬けよう①

高菜を漬けよう①
漬け上がった新漬けの高菜。緑が美しく大変よい香りがする(撮影:趣味千編集部)

春先は高菜漬けのシーズン

漬物は世界中にある発酵食品ですが、日本は特に漬物の文化が発達し、各地にご当地自慢の漬物があります。その一つ、高菜漬けは九州でよく食べられる漬物で、そのまま食べる意外にも、飯と炒めたり、ラーメンにトッピングしたり、饅頭の具材にしたりと、様々な楽しみ方をされています。春先がシーズン。漬物の中では、比較的簡単に漬けることができるものです。

 

阿蘇と三池

一面に広がる高菜畑。白菜と違いそのまま食べられることはほとんどない(撮影:趣味千編集部)

高菜自体は冬季に作りやすい菜っ葉です。雪が積もろうが火山灰が降り注ごうが、どんどん大きく成長していきます。白菜と並ぶ冬の菜っ葉ですが、高菜は白菜と違ってそのまま食べられることは少なく、ほとんどが漬物とされます。
主な産地は熊本県の阿蘇、福岡県筑後地方の三池です。どちらも高菜漬けがたくさん作られる名物で、幹線道路沿いには「高菜」「たかなめし」などの幟がはためいています。

 

高菜の値段

農産物販売所などでは、日に何度も高菜が入荷する。飛ぶように売れていく(撮影:趣味千編集部)

阿蘇地方では高菜は春先の3月ごろ、店頭に並びます。大きな畑の他、自宅の菜園で作っている人も多くいて、既に漬物用に十分に収穫された畑では、「ご自由に摘み取って下さい」と書かれた看板が立てられるところもあります。
収穫された高菜は、スーパーや道の駅、農協の購買などに積まれ、売られます。阿蘇地方では最盛期、高菜は5キログラムで500~1000円程度です。1斗の漬物樽に漬けるとするなら、2束=10キロ程度を準備するとちょうど良いでしょう。

 

高菜の選び方

高菜饅頭はかなりおいしい。人気が高くお土産にも喜ばれる(撮影:趣味千編集部)

高菜は洗わずに漬けますので、阿蘇が噴火して火山灰が降ったあとなどに買うと、灰だらけの事があります。どうせ食べる前に洗うので灰は問題になりませんが、気になる方は雨が降って灰が流されたあとに収穫されたものなどを狙うといいでしょう。
高菜はいったん天日に干してから漬ける方法もあるので、しおれているものを選んでも全く問題はありません。

 

新漬けと古漬け

高菜には「新漬け」と「古漬け」があります。新漬けは3~5日間漬けたもので、高菜独特の苦みや香りが楽しめる、フレッシュな漬物です。古漬けは塩分量を増やし、4~5カ月間の長期間漬けたものです。
新漬けは、3月の高菜の収穫シーズンにしか食べられません。保存するなら、冷凍するしかありません。
古漬けは長期間食べられます。油炒めをするとまた違ったうまさが楽しめます。
次は実際に、高菜の新漬けを漬けていきます。

 

 

↓漬け方から応用の料理までを動画にしました。

 

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