前回の記事はこちら↓
投網の投げ方
投網の投げ方は地域によって色々とありますが、 基本的な投げ方をここでは説明します。
投網は広げると円形をしており、中心にひもが付いています。 このひもの先端は輪になっているので、 これを左の手首に通します。投網の縁には円形に、 鉛の鎖が重りとして付いています。
投網で重要なのは、投げる前にきちんと網を捌くことです。 投網は飛んでいく重りが網を引っ張っていくので、 重りがきれいに扇状にそれぞれ、飛んでいく必要があります。 そういう持ち方をしないとうまく広がりません。
重りを三等分して持つ
投網をひもの部分から束ねて、 重りを地面に付けたときに束ねた部分が腰のあたりにくるようにし ます。
それから左側3分の1の重りを束ねて左の肘に引っかけ、 右側3分の1の重りを、網の裏側から右手で束ねます。 真ん中に残った3分の1の重りは束ねて右手でつかみ、 左手に持たせます。
重りを3等分にし、それぞれの方向に飛ばすための構えです。 文章ではわかりにくいので、写真と写真説明をご覧下さい。
投網の投げ方
網を捌いて構えができたら、投網を投げてみましょう。 練習する場所は、芝生の上が最適です。 アスファルトやコンクリートの舗装の上でやると、 網が引っかかって破れてしまいます。芝生、 もしくは砂浜などで練習すると網が傷みません。
構えたらいったん左後方に網を揺すり、 その反動を利用して前方の狙ったポイントに投網を放ちます。 放つ角度は水平より上、気持ち的には40度程度の仰角に、 腰をひねるようにして放ちましょう。 右手を心持ち遅めに放すようにすると、 きれいに広がることが多いようです。
投網が着水したら
着水した投網は重りから沈んでいきます。 魚の群れは網に向かって突っ込んでいきますので、 重りの着底と同時に素早く網のひもを引き、網目を絞ります。
網を引いて絞らず「◇」の形のままの網目にしておくと、 魚が網目に頭を突っ込んでしまいます。
網が素早く絞れれば、 魚は投網の重り部分にある袋状の部分に入り、 網に頭や鰓を引っかけて傷つくことはありません。
折りたたみ スプリング式 魚網 もんどり 入り口3個タイプ 川 渓流 ALW-JXL20
posted with カエレバ
shop.always
投網の注意点
投網は文字どおり一網打尽に魚を捕るので、 目的の魚以外も捕れてしまうことが多いです。 つまり投網は自然に大きな負荷を掛けてしまいます。
池やビオトープに入れる用にフナなどを狙うのであれば、 投網でも死ぬことはありません。 しかしオイカワやカワムツなどは、網目が合わないと魚が傷つき、 死んでしまうことが多くなります。 飼育が目的なら投網は使わないようにしましょう。
網を打つ前に観察を
食べるわけでもない魚を大量に死なせてしまうような不本意な投網 にならないように、 投網を投げる前には十分に川を観察しましょう。
まず網を守る観察です。 投網を打つ場所の水底がどうなっているか、 できる限り事前に把握します。砂地や礫、 握り拳程度の石なら問題はありません。 水底に木の枝や鉄筋が飛び出たコンクリート片などがないか、 透明度がある程度高いなら、十分に確認しましょう。 自転車など引っかけると、投網は一発で駄目になります。
次に魚を守る観察です。目的の場所に、 どのサイズの魚が泳いでいるか観察しましょう。食べる、 もしくは飼育のために生かして持ち帰る目的のサイズの魚がいるのか 、 捕獲の対象としていない魚種の幼魚がたくさん群れていたりしない か、ご自分の網目の大きさと比べ、十分に観察しましょう。
投網の手入れ
投網の中に水草や落ち葉などのゴミが入ってきた場合、 投網の重りとなっている鎖を揺すりながらたぐると、 ゴミがきれいに集まって出てきます。 使い終わった投網は軽く洗って干し、暗い場所で保管しましょう。
破れた場合は、小さなものなら自分で繕うこともできます。 2号ほどの釣り糸で破れ目をきっちり結ぶだけで、 機能は回復します。 製網店などに補修をお願いすることも可能です。
HOMEへ