プラ舟を使ったビオトープを作ろう!

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プラ舟ビオトープ
石で飾ればプラ舟で作ったビオトープには見えない。「小さい日本庭園」もプラ舟で作れる(撮影:趣味千編集部)

プラ船ビオトープに生き物を導入しよう

プラ船ビオトープに水を張ったら、すぐにでも生き物を投入したくなりますが、少し我慢しましょう。土から流れ出した養分が水に溶け込み、プラ舟の池は養分がたっぷりある状態になっています。ここにいきなり魚を導入すると、魚が死んでしまうかもしれません。まずは水草などを入れ、数日間、水がある程度澄んでくるまで様子を見ます。もしかするとすぐに、ミジンコなどが発生するかもしれません。よく見極めてから、メダカやドジョウをテストとして、放してみましょう。もし異変がなければ、そのまま飼育しましょう。飼育匹数は少なめが肝心です。

↑ビオトープのお手本は自然。参考になる水中動画です。

ビオトープの植物や生き物は基本的に地元産で

プラ舟
プラ舟にはいろいろなサイズがある。深さも様々(撮影:趣味千編集部)
プラ舟
ビオトープには基本的に、その土地の周辺の動植物を導入するのが決まりです。これは生態系を乱さないためのルール なのですが、残念ながらメダカもドジョウも、すっかり姿を消し、簡単に採取できる場所は限られています。採取できず、金魚などを入れる場合は、病気に強いフナ型の和金や朱文金、コメットなどを導入します。池の部分に魚を入れるのは、ビオトープに蚊が発生しないようにするためでもあります。このようにその土地に生息していない金魚などを入れる場合は、本来その土地に生息する生物で構成する空間ではなくなりますので、本来の意味のビオトープではなく、屋外アクアリウムとなります。
セメントなどを混ぜるプラ船(トロ船)は、簡単なビオトープを作るのに最も適しています。畳半畳ほどの面積のもので数千円ですが、頑丈で劣化しにくく、長期間の使用に十分に耐えます。準備するものは、プラ船、園芸用の土、いくつかのこぶし大の石や、レンガなどです。まずプラ舟にこぶし大の石やレンガを並べ、陸地にする部分と水の部分を仕切ります。仕切ったら陸地にする部分に園芸用の土を入れてやや突き固めます。安定したら、ゆっくりと池となる部分に水を注ぎます。あまり激しく注ぐと、土が流れ出てしまいますので注意しましょう。

ビオトープにトンボが来る場合の注意

プラ舟ビオトープも、普通のビオトープも、基本は自然観察。「小さな大自然」を再現しよう(作画:趣味千編集部)
魚がいると蚊のボウフラなどを食べてくれますが、発生したミジンコや、トンボやカゲロウなどが飛んで来て産卵して生まれた小さなヤゴなども食べてしまいます。ビオトープが生態系である以上仕方ないことですが、トンボが来るよう になったら魚を取り除き、ヤゴにその役目を託すこともできます。魚もヤゴも同時に存在させたいなら、水草を多くしてヤゴの隠れ家を作り、全部が食べられてしまうのを防ぐようにしましょう。ヤゴは小さい頃はメダカにさえ食べられますが、成長すると逆にメダカを食べてしまいます。生態系である以上、弱肉強食のドラマは避けられません。

ビオトープに放すなら同じ地元の生体にしましょう。取り方はこちら↓

ビンドウで魚を取る

色々な生物をビオトープに入れたい

ビオトープのある庭
ビオトープに植物の種類が増えると生き物の種類も増えてくる(撮影:趣味千編集部)
田んぼや小川に行ってペットボトルに水をくんで持ち帰ると、様々な生き物をビオトープに発生させることができます。ミジンコなどのプランクトンはもちろん、メダカの餌となるイトミミズや、モノアラガイなどの巻き貝、プラナリアなども混じることがあり、一気に生き物の数が増えます。水草などをポリ袋に入 れて持ち帰って池に入れると、ヌカエビやヌマエビなどのエビや、様々な水生昆虫なども混じって入ってくることがあります。入れた生物の全てが世代交代を繰り返してくれれば楽しいですが、食べたり食べられたりする中で、姿を消す生物もいるでしょう。
 
「ビオトープ」ではありませんが、夏は、プラ舟・トロ舟を使って熱帯魚を屋外飼育することもできます。作り方は、YouTubeでもご紹介しています。

ビオトープに草を生やそう

陸部に草を植えることもできます。雑草を根っこごと引き抜いてきて植えてもよいですし、生やしたい植物の種をちぎって持ち帰り、土の上にまいてもよいでしょう。ヨモギやエノコログサ、スズメノテッポウなど、外来植物ではない日本古来の植物を少しずつ植え、増やしていく楽しみ方もあります。草が生えてくると、集まってくる昆虫も多くなります。オンブバッタやツユムシ、コオロギなどもやってくるこ とがあります。雑草によってはチョウも飛んできて、卵を産みます。なるべく多くの種類の雑草を植え、集まってくる虫を増やしましょう。

ビオトープの管理

生えた雑草はお互いに勢力を競い合うように繁茂します。どの植物が最も繁茂するかは、日照や気温などの条件によって違い、季節によっても大きな差が出ます。放置しておけばやがて、そのビオトープに最も適した植生となってきます。ですから陸部は基本的に放置しましょう。池の部分は、多少の管理が必要です。土から栄養分が流入した水には、すごい勢いでアオミドロが発生することがあります。アオミドロが水面を覆い尽くすような勢いであれば、定期的にアオミドロを取り除きます。同じく、水草もあまりにも茂った場合は除去 します。
 
水草
水草が茂りすぎると、魚類の生息場所が狭くなる(撮影:趣味千編集部)

ビオトープの安定期

完成から時間が経ったビオトープは安定し、多くの生き物が世代交代を繰り返し始めます。雨水が池を満たし、植物が昆虫やミミズを養います。陸部から流れ出た養分を元にプランクトンが発生し、それをメダカが餌にします。ヤゴやゲンゴロウがメダカを食べることもあります。何一つ手を加えなくても、太陽と雨だけで永遠に生き物が発生し、植物が育ち続ける循環が完成したとき、ビオトープは永遠の楽園となります。
プラ舟でお米を作る様子はYouTubeでご覧ください。
 
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