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水を張ってしばらく待ち、雨どいの小川の水質が安定したら、植物を導入しましょう。植物が水中の養分を吸い取って成長に使ったり、根の周囲に多くの微生物が繁殖したりすることで、水が浄化されます。またメダカの産卵場所、稚魚の隠れ家にもなります。
植物に水中の養分を吸い取ってもらい水質浄化
雨どい小川に限らず、アクアリウムに植物を導入することは、水質の浄化に役立ちます。植物がメダカの餌の食べ残しやフンで汚れた飼育水から、成長に必要な養分を吸い上げることで、水中の余分な養分が取り除かれます。植物を摘み取ったり選定すれば、アクアリウムの水域から定期的に養分が外に取り除かれることになります。
このように水質を浄化するのは、アクアポニックスという、魚の飼育水で野菜を育てる農業によく似ています。詳しい記事を書いてありますのでご参考にお読みください(⇒超簡単 アクアポニックスでトマトを育てる①)。
根の周囲の微生物が水質を浄化
植物植物は根毛を水中に網の目のように張り巡らせます。マット状に繁るものもあり、これは旺盛に水中の養分を吸い上げるだけで無く、ワムシやツリガネムシなどの様々な微生物の住処となります。
こうした微生物は水中の養分を取り込んで生きています。水中の養分をたくさん食べてくれるので、素晴らしい浄化能力を発揮してくれます。市販されている高性能な濾過装置や濾材を上回る浄化力を持つほどです。
水田雑草を採取する
導入する植物は、水辺の湿地などに生える植物を選びます。水中に根が浸るため、乾燥地を好む植物は適していません。無理に植えると根腐れが起きて枯れてしまいます。
湿地の植物を最も手軽に採取できる場所は、水田の用水路です。水田雑草が山のように生えています。農家にとっては邪魔でしか無い水路の雑草こそ、生命力が強く、雨どいの小川への導入に適しています。
水田雑草採取の注意点
採取に際して注意することは、水田の畦に立ち入らないこと。畦は農家が水をためるために塗り固めたものなので、人が立つと崩れてしまいます。水田や畦には立ち入らず、農業用水路のような、除草対象となる場所から採取しましょう。
もう一つの注意点は、農薬と除草剤です。除草の手間を省くために、除草剤をまいている可能性があります。季節でも無いのに不自然に枯れている場合などは除草剤がまかれている可能性があるので、注意しましょう。農薬についても、害虫やジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)を駆除するために撒かれている可能性があるので、注意が必要です。
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⇒ベランダに小川を作ってメダカを飼おう④水田雑草を導入する(2)
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