ニワトリの飼い方についての前回の記事はこちら↓
ニワトリが手に入るめどが立ったら、ニワトリ小屋を作りましょう。ニワトリ小屋は開放的な犬小屋などと違って、害獣の侵入を防ぐための工夫が必要となりますが、工作自体はごく簡単。特別な技術は何もいりませんし、材料はホームセンターで簡単に手に入ります。DIYの経験がない初心者でもすぐに作れます。早速挑戦してみましょう。
ニワトリ小屋を作る場所は?
ニワトリ小屋を作る場所を決めましょう。卵を産んでもらうために飼う雌鳥はほとんど鳴かないので、よほど隣家が近いなどの理由がない限り、鳴き声に関してはあまり気にしなくて良いでしょう。
一日中日が当たらず、じめじめしているような場所は、ニワトリを飼うには衛生的ではありません。半日は日差しがある場 所で、風通しがある程度よい場所を選びましょう。雨が降って水がたまるような場所も避けましょう。むしろ周囲よりやや高い場所を選びましょう。
ニワトリの飼育方法は平飼いがおすすめ
採卵用のニワトリは、ちょうど1羽が入る広さのケージで飼育されることも多いので「狭いと飼育できない」ということはありません。しかしケージに閉じ込めたままの飼い方だとニワトリが運動不足になるため、ニワトリにとっては健康的な飼い方とは言いがたいでしょう。
このケージに入れた飼い方に対して、小屋の中で自由に歩き回ることができる「平飼い」という飼育方法があります。自家養鶏を楽しむ人のほとんどは、平飼いが多いようです。
ニワトリ小屋の広さは?
平飼いで2羽飼うなら、最低で1メー トル四方の面積が必要です。餌を自力で探し回るなら、もっと広い面積が必要となりますが、餌がもらえる小屋での飼育であれば、このくらいの密度です。
ニワトリ小屋の高さは、ボリスブラウンならば60センチ以上、ニワトリの背の高さ以上あれば良いでしょう。これ以上、広い面積の小屋を作るのであれば、人が中に入れるように、背の高い小屋にする必要があります。
土台はコンクリートブロックで
ニワトリ小屋を作る場所が決まったら、土台を作ります。ニワトリ小屋は重いものではないので、土台は家の基礎のような頑丈なものでなくても構いません。ただし、隙間があってはいけません。土台は、イタチなどが地面を掘ってニワトリ小屋に侵入するのを防ぐための防壁と考えてください。
ニワトリ小屋の形に合わせて溝を掘り、水平を測りながらコンクリートブロックを埋めていきます。ブロックを横にして埋めた場合、地中に約19センチの防壁を作ったことになります。
ブロックを埋める意味
穴を掘るのが得意なアナグマでも、ブロックの下をくぐるような深さのトンネルを掘るのには時間がかかります。害獣は夜が明けるまでに掘れなければあきらめて逃げるので、その時間が稼げればOK。またブロックを埋める際に、周囲に小石や割れた植木鉢などを一緒に埋めると、動物たちが穴を掘るときの邪魔になるので効果的です。
どんな害獣が来るか?
ニワトリを襲う害獣は様々です。イタチ、テン、アライグマなどですが、特にイタチはひどい被害をもたらします。一晩で10羽20羽と襲い、ニワトリが全滅してしまうこともあります。イタチはニワトリを全部食べず、ただ本能的に襲って殺すだけで、食べないニワトリまで殺してしまいます。
イタチは頭が入る隙間があれば、簡単に侵入してきます。ちゃちな鍵ならこじ開けて入ってきますし、ヤワな板ならかみ付いて破壊して入ってくることもあります。想像以上の力を持っているので、侵入対策は万全を期しましょう。
アライグマは手強い
アライグマは「ラスカル」でおなじみのかわいらしい動物ですが、元は北米産の外来種です。日本各地で急速に広がりつつあり、農業被害を大きくもたらしています。アライグマは手で食べ物を洗う姿からわかるようにとても器用で、ニワトリへの被害も大きくなっています。またアライグマは強く、タヌキと戦わせた実験によると、ほぼ、アライグマが勝利するそうです。
駆除には免許が必要
ニワトリ小屋を襲うからという理由であっても、勝手に罠を仕掛けて捕獲することはできません。罠には鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律による許可、いわゆる狩猟免許が必要です。罠はホームセンターなどにも売っていますが、無免許で仕掛けたりしないよう注意しましょう。ニワトリ小屋に何らかの動物が来ているなら、小屋の周囲に小麦粉などをまき、夜中にどんな動物が来たか、足跡で判断しましょう。その上で小屋に隙がないか、補強しましょう。
↑趣味千的ニワトリの飼い方。1万円以内で小屋づくり、ニワトリの購入~届け出までを動画にまとめました。ぜひご覧ください。よろしければチャンネル登録もお願いします。
ニワトリ小屋は壁や屋根も簡単に組み立てられます。
実際にニワトリが襲われた例があります。犯人は「テン」。顛末をご紹介しています↓
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