水中撮影の装置②~200円で作る

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水中撮影の装置①~安価な小型カメラを活用する

 

水中様々装置本体は、ウェットティッシュの空容器で作る。カッターでライトを入れる穴を開ける(撮影:趣味千編集部)

水中撮影装置「しんかい30」開発と作り方

アタッチメントは様々な種類がある。セメントに埋めやすい、長い物が使いやすい(撮影:趣味千編集部)

セメントで作ったしっかりした土台にカメラを取り付けるアタッチメントを埋め込んだ水中撮影用の補助道具「しんかい30」と、夜間水中撮影も可能な「しんかい30N」の作り方をご紹介します。冗談みたいな簡単な工作ですが、作って使ってみるとこれは結構役に立ちます。

水中撮影装置「しんかい30」に必要な材料

コショウの容器はライトの防水用のケースに早変わり。ねじ込み式で水の侵入を防ぐことができるが、容器によっては水が入ってくるため、Oリングなどをかませよう(撮影:趣味千編集部)

①100円ショップのセメント
②ウェットティッシュの空の容器
③園芸用の被覆番線
です。材料費は200円です。
④コショウの瓶(しんかい30Nのみ)
⑤キーホルダーライト(しんかい30Nのみ)

いずれも100円ショップで手に入ります。「しんかい30N」を作る場合も、500円あれば作ることができます。

映像に出てくる魚や水草の解説をしたショートバージョンはこちら↓

水中撮影装置「しんかい30」の工作手順

 

①本体の容器を準備

ウェットティッシュを底の方から4~15センチの部分で切断します。水流が弱い場所、浅い場所での撮影を想定する場合は4~7センチ、水流が強い場所、深い場所での撮影を想定する場合は、8~15センチの深さになるように、切りましょう。

②取っ手を準備

取っ手となる被覆番線を曲げます。番線は人力でも曲がるフニャフニャのものですが、ラジオペンチを使うと便利です。カメラが入るほどの空間を残し、両端をバネ状に丸めます。

③アタッチメントの基部を補強

セメントを投入する直前の状態。セロテープで固定してからセメントを流し込む(撮影:趣味千編集部)

たくさんあるアタッチメントの中から、なるべく細長い物を選び、セメントに埋めても抜けないように、補強します。木ねじを差し込んでもいいし、余った番線をらせん状に巻き付けても良いでしょう。

④セメントを注入

ウェットティッシュの容器に番線を入れ、アタッチメントをセメントに埋めたい部分にくるように、固定します。セロテープで固定する程度で良いでしょう。セメントの種類、室温にもよりますが、2日もすればしっかりと固まります。

夜間水中撮影用「しんかい30N」を作る場合

水中撮影を試みた清流。ミゾソバが満開で美しい(撮影:趣味千編集部)

ライトが付いた夜間水中撮影用「しんかい30N」を作る場合は、コショウなどを入れる容器を使います。容器の蓋が外れないように、木ねじを蓋の裏からねじ込み、コショウが出てくる穴を接着剤などで塞いでしまいましょう。
①の容器を作る際に、コショウの容器が入る程度の穴を横っ腹に開けます。コショウの容器の透明な部分に紙を巻くか、コショウの容器よりやや太い木の棒に蓋のみを取り付けるなどし、セメントを注入。コショウの容器の蓋だけがセメントで固まってしまうようにします。あとでねじ込みがやりやすいように、容器の2~3割ほどが容器から飛び出ているようにします。

ライトの防水

「しんかい」で撮影した湧水。天国のような美しさだ(撮影:趣味千編集部)

コショウの容器にちょうど入る、都合の良いLEDライトが売られています。これを容器に入れ、照明として使います。ライトと容器の大きさが違いすぎてブカブカの場合は、ティッシュペーパーなどを詰めると良いでしょう。
容器はネジで締める方式なので、30メートル程度の水深であれば何もしなくても水が入ってきませんが、もし水が入ってくるようであれば、輪ゴムをかませて締め付け、防水しましょう。
次回は実地試験です。

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水中撮影の装置③~実地試験

「しんかい30」を沈めてリラックス映像を撮りました↓

 

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