ガットマローネ号の誕生~バルキーノ漂流譚①

ガットマローネ号の誕生~バルキーノ漂流譚①

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バルキーノで遊ぼう♪

 

バルキーノが盛んなイタリアに敬意を表し、トリコロールに塗装。意外ときれいに塗れるものだ(撮影:趣味千編集部)

 

バルキーノを選ぶ

釣りに使うと同時に、模型としても楽しむ目的で、バルキーノ標準艇を改造してみます。家紋が描かれたバルキーノも、水軍的でなんとも魅力的ですが、自分の家紋がなかったし、色を塗ったり文字を書いたりしにくくなるため、最もシンプルな白い標準艇を選びました。
バルキーノは意外と大きく、長板は1メートルくらいあります。これに水性ペンキで塗装をしていきます。バルキーノが盛んなイタリアにちなみ、赤、白、緑のトリコロールの塗装にし、艤装も色々と施していく計画とします。

トリコロールの塗装は簡単

表の裏は裏らしく、暗黒の深海を表現すべく、真っ黒に塗装(撮影:趣味千編集部)

 塗装はごく簡単です。水性ペンキを使います。刷毛で塗っても良いのですが、ローラーを使った方が仕上がりが美しくなります。
ペンキの境界をくっきりとするために、マスキングテープを使います。ローラーを使う場合は勢い余ってはみ出し、塗りたくない部分を汚してしまう可能性がありますので、ある程度の幅があるマスキングテープが良いでしょう。
最初に真ん中の白い部分を塗ります。天気が良く乾燥している日なら、15分も直射日光に当てておけば乾燥するので、マスキングテープを貼って左側の緑、右側の赤の部分を塗ります。テープをはいだらくっきりと塗り分けられていて、初めての人でもすぐにできます。

文字を書いてみる

深海の王「骨魚(架空)」と、日食を表す予定だったが、日食は作画を失敗(撮影:趣味千編集部)

 きれいに塗れたから、文字も入れてみます。船名と母港を、アルファベットとひらがなで書き入れます。「氷川丸 HIKAWAMARU」のように、船尾にはいくつかの言葉で、船名が表記されています。船籍や母港などが書かれているものもあるので、バランスを見ながらお好きな文字を入れていきましょう。
パソコンで好きなフォントを選んで大きさを変更し、印刷。これをカーボン紙で直接、ペンキを塗った板に転写します。転写したら割り箸を削ったヘラなどで、慎重にペンキを塗っていきましょう。

この艇の名前は「ガットマローネ」と命名しました。イタリア語で「茶色いネコ」という意味です。

裏面にも絵を描く

骨魚が深海エビを襲う。逃げ惑う哀れな深海エビ・・・(撮影:趣味千編集部)

 明るく楽しいイメージのトリコロールの表面とは対照的に、裏には深海や宇宙などの暗黒をテーマにした絵を描いてみます。まず真っ黒に塗装し、そこに白いペンキで好きな模様を描いていきます。
長板は「骨魚」にしました。体が透けているのか、骨だけで生きているのか不明な、深海の怪魚というイメージで一気に描きます。骨魚の鼻先には、骨魚にいつも追われている哀れなエビも描き込みました。
短板の裏は日食を表現しようとして失敗。仕方ないので指でめちゃめちゃにペンキを塗ったところ、なんだかわからない絵になりました。背景が黒いので宇宙に見立て、超新星爆発の瞬間ということにしておきます。

ペンキを塗る作業は楽しい

印字した文字をカーボン紙で転写。船名、母港名などを書き込む(撮影:趣味千編集部)

 ペンキを塗る作業は意外と楽しいものです。バルキーノは自由に絵が描けるキャンバスとしてはかなり面白く、絵心のある人なら色々な楽しみ方ができます。
ペンキやペンキを塗るための道具は、100円ショップなどでも普通に手に入ります。
ペンキ塗りの最中に作業を中止する場合、ペンキだらけのローラーなどをそのまま放置するとカチカチに固まってしまうので、ポリ袋などに入れて密封し、冷蔵庫に入れておきます。こうしておけば2日間くらい経ってもまた使えます。

レタリングは慎重に。様々なサイズの竹ペンを使い、黒いペンキを置いていく(撮影:趣味千編集部)

次回は艤装についてリポートします。

 
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