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ムツゴロウの採取
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そんなムツゴロウは、 竹筒を干潟に埋めて巣穴と間違えるムツゴロウを獲る「タカッポ」 という漁具で漁獲されます。
もうひとつ、「ムツカケ」という方法もあります。これは「 潟スキー」という板に乗って干潟を自由自在に移動しながら、 特殊な針でムツゴロウを引っかけ、獲る方法です。
干潟では潟スキーがなければ自由な移動ができません。 もし航空機が干潟に不時着した場合、 救出できない恐れがあることから、佐賀空港は開港当初、 ホバークラフトも配備していました。 2006年に費用対効果の面から廃止となりましたが、 そうなると万が一の時には潟スキーがかなり活躍するのではないか と、思います。
ムツゴロウ釣りのタックル
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ムツカケは高度な技術が必要な釣りです。 ムツゴロウまで10メートル程度に接近し、 針がついた鉛で引っかけるもので、「 宮本武蔵とムツカケ漁師が対決して勝利した」 などという伝説が生まれるほど、 巧妙な竿さばきが必要とされます。
竿は5メートルほどのアユ竿を使います。 ナイロンやPEなどの釣糸は伸縮して狙いが定められないため、 釣糸は36番のピアノ線を使います。
針は自作です。 自転車のスポークをグラインダーで研いで尖らせたものを5本準備 し、15号の棒鉛を溶かして埋め込みます。 針が深くムツゴロウを貫通するように、 イカ針などと比べて針は長くなります。
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ヘルシースマイル
ムツゴロウ釣りのテクニック
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ムツゴロウへの接近は、上半身を固定するのが極意です。 フラフラしているとムツゴロウが逃げます。
左手に竿を持ち、右手でムツ針を送り込みます。 ムツゴロウの30センチ向こう側に針を落としたら、 ムツ針が干潟を水平に滑るように竿を立て、 ムツゴロウを掛けます。
掛けたら右回りにムツ針を回して一周させ、 十分に勢いを落としてからムツ針の底を包むようにキャッチします 。ムツカケ漁師は陸上で、 ムツゴロウに見立てたナスビを使って練習し、 技を習得してきました。
ムツゴロウの縄張り争い
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広いように見える干潟ですが、カニもムツゴロウも四六時中、 激しく縄張りを巡って争います。
ムツゴロウは泥色の地味なハゼのようなイメージですが、 目が覚めるような鮮やかなブルーのスポットが全身とひれに点在し ています。よく見ると大変おしゃれな柄です。
オス2匹が出会うと、 扇子のような特徴的なひれをお互いに立てて威嚇。 大きく口を開け、力を比べます。 相手を傷つけるような戦いはしませんが、 かなりスピーディーな動きでポジションを争います。
ムツゴロウの飼育方法
ムツゴロウはかつて、越冬できずに1年で死ぬ「年魚」 だなどと言われていました。 しかし春に既に大きなムツゴロウがうろうろしていることからわか るように、越冬しますし、4年も5年も生きます。
ムツゴロウの飼育方法は簡単で、トロ舟やプラ舟を使います。 干潟の泥をプラ舟に入れて水部、 陸部を作ってムツゴロウを放すだけ。 水部にはエアストーンで送気しておきますが、 濾過などは必要ありません。
太陽が当たる場所に置いておけば、ムツゴロウは珪藻を餌に、 勝手に成長します。飛び出て逃げないように、 網で蓋をしておきましょう。 水が蒸発したらくみ置きした水道水を適宜足してあげましょう。
干潟撮影装置
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干潟の生き物を観察しようと、 バルキーノ職人に無理を言って潟スキー的なものを作ってもらいま した。命名「普賢1号」。 有明海の泥は普賢岳や阿蘇山の火山灰であることにちなんで、 雲仙普賢岳から名前をいただきました。
小型防水カメラを搭載し、 ラインで引っ張って干潟を移動させつつ、 カニやムツゴロウを撮ろうという試みです。
作戦通り、「普賢1号」 はムツゴロウの群れている場所をどんぴしゃりで通過します。
しかしさすがムツゴロウ、すさまじい警戒心です。 1メートル以内には全く近づこうとはしません。 しばらく放置しても、遠巻きに警戒し、 近づいてくるのはカニとトビハゼばかりでした。 より警戒心を抱きにくい塗装や形状への改良が必要なようです。
動いているムツゴロウはより愛嬌があってユニークです。ぜひ動画でご覧ください↓
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