プラ舟、トロ舟でビオトープを作る!②

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プラ舟、トロ舟でビオトープを作る!①

まずはこちらの記事から

プラ舟を使ったビオトープを作ろう!

 

 

ビオトープ内のエビモやヤナギ、カヤツリグサなど(撮影:趣味千編集部)

ビオトープの石の配置の仕方は?

自然の石を自然のように配置するのは、実はとてもセンスが必要です。どこにどういう石を置くかという課題は、古来から庭師によって様々に研究されてきました。とても庭師のような洗練された石の配置はできませんが、少しでも自然な感じに石が配置できるように工夫したいものです。
プラ舟ビオトープの場合は、プラ舟の縁を石で覆い隠す必要があります。石を並べて隠すのですが、単に並べると子どものいたずらのようになってしまいます。タダ並べるのではなく、小さな石は大きな石に引っかかって止まっているように、大きな石はより大きく、迫力が出るように置くように意識し、大胆に配置しましょう。
ビオトープの正面に土を入れる部分を作り、トロ舟の壁面を隠す(撮影:趣味千編集部)

ビオトープに植える植物を採取しよう

プラ舟、トロ舟ビオトープの土の部分に植物を植え、それを餌にしたり住み家にする生き物を呼びましょう。ホームセンターや園芸店で売っている水生植物でなくても、結構いろいろな植物が採取できます。
その土地にない植物を植え、それがビオトープの外部に出てしまうと、生態系を乱してしまう恐れがあります。ホテイアオイやウォーターレタスなどは、その例です。水田やため池、水路に流出し、除去が大きな問題となっています。美しく、珍しいものだとしても、ビオトープでは基本的に外来種は避けましょう。そしてできるだけ地元で採取しましょう。それでも十分に楽しめます。

田んぼの雑草を植えよう

プラ舟ビオトープの土の部分は かなり水浸しの状態です。生命力が強い野原の雑草だとしても、乾燥した場所に生えている植物をビオトープ内に植えると、根腐れを起こしてしまいます。なるべく湿地に生えている雑草を植えましょう。
水田にはそうした雑草がたくさん生えています。これらは農家にとっては稲の肥料を吸い取ってしまう大敵で、除草は悩みの種。「雑草を少し持って帰りたい」と頼めば、快諾してくれます。トラブルにならないように、必ず農家の人に断ってから、採取しましょう。

どんな植物が適してる?

イネ(左)の側には、イの仲間やコナギなどの雑草がいくらでも生えている(撮影:趣味千編集部)
 
ビオトープに植えるのに適している雑草として、イグサの仲間があります。水田ではクログワイやイヌホタルイなど、美しい細い葉をした涼しげな植物です。イトトンボなどが羽を休めるのにち ょうど良い植物です。
水路や田んぼの畦を歩いていると、いくらでも雑草は見つかります。水面に小さな葉をいくつも浮かべるヒルムシロや、やじり状の大きな葉っぱが特徴のオモダカや、ハート形の葉っぱがかわいらしいコナギなど、個性的な植物がたくさんいます。
セリなどを植えても面白いですが、繁茂しすぎるので、小さなビオトープには植えない方がいいでしょう。カヤツリグサ、エビモ、クログワイなどを採取しました。(キクモと間違えて外来種のカボンバも採取し、入れてしまいました。後に除去)。

ビオトープにメダカを放そう

田んぼの中の用水路に、たくさんのメダカがいたので、10匹すくって帰り、ビオトープに投入しました。ビオトープは蚊などとっても楽園。メダカなどの魚類やヤゴがいなければ、繁殖し放題となり、庭中に飛び回る事態となります。何らかの魚類かエビを入れていたほうがいいでしょう。
メダカはあえて餌を与える必要はありません。ビオトープにはすぐにミジンコなどの微生物が自然発生しますし、ユスリカの幼虫のアカムシなども繁殖します。藻類などもどんどん増えるので、メダカは餌には困りません。餌を与えるとむしろ水の汚れとなるので、やめておきましょう。

プラ舟、トロ舟ビオトープの管理

雨水が流れ込むため、石はあらかじめ、魚類などに影響がないかチェックしておこう(撮影:趣味千編集部)
 
1日でビオトープが完成しました。ビオトープの管理は、必要最低限としたいところですが、雑草があまりにも繁茂して水面が見えないような状態になったら面白くありません。あまりにも茂った場合は、ハサミ で適当に剪定しましょう。
天気が良い日は、ビオトープは水がどんどん蒸発し、水面が低下します。干上がってしまわないように、水位が低下したら水を足しましょう。雨が降ってあふれることもあります。メダカなどが逃げていかない限り、自然のままに任せましょう。
こまめに手を加えた方がいいのは、アオミドロの除去です。アオミドロはいったん発生し、条件が良ければ、一気に繁殖し、水面を覆い尽くしてしまいます。こうなるとメダカなど全く見えなくなってします。アオミドロだけはこまめに除去しましょう。水が安定してくると爆発的な発生も沈静化してきます。
ビオトープ完成から1時間後にはもう、シオカラトンボが飛んできました。
 
 
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