楽しもう!船舶ウォッチング④~十船十色

楽しもう!船舶ウォッチング④~十船十色

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楽しもう!船舶ウォッチング③~無線と旗旒信号

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楽しもう!船舶ウォッチング①~どんな準備をする?

 

煙突のマーク「ファンネルマーク」は船の家紋。いろんなカラーリングや意匠があって面白い(撮影:趣味千編集部)

 

船名の法則

水先案内人を載せたパイロット船。快速で関門海峡を突っ走る(撮影:趣味千編集部)

 

軍艦には「三笠」や「松島」などの名前が付けられていましたが、のちに戦艦には「大和」や「陸奥」などの旧国名、巡洋艦には「最上」「川内」などの川の名前が付けられるようになりました。
海上保安庁は巡視船のクラスごとに国名や山、島、岬、半島の名前が付けられる基準があります。しかし「やしま」だから6管区で瀬戸内海を受け持ち、「くだか」だから11管区を受け持つというわけではありません。
漁船は地方によって「由美丸」や「友恵丸」など、妻や娘などの女性の名前を付けるところもあります。ちなみに「第二十八○○丸」などの船名につく数字は、別に№28を表す訳ではありません。1隻目でも「第八十八○○丸」と名付けることがあります。

船の種類

中国の大型貨物船。球形船首(バルバス・バウ)と、鎧のような船首が独特だ(撮影:趣味千編集部)

 

関門海峡は多くの船が通り過ぎていきます。貨物船、タンカー、タグボート、コンテナ船、漁船、パイロット船、遊漁船、プレジャーボート、作業船、ヨット、フェリー、遊覧船、渡船、水中翼船、警戒船、砂利運搬船、セメント運搬船、自動車運搬船、巡視船艇、軍艦、潜水艦、練習船などなど・・・。
書き出すときりがないほどです。船にいかに多くの役目が与えられ、その目的ごとに建造されているか、船舶ウォッチングをしていると実によくわかります。
見かけた船を写真と共に記録して、自分だけの船舶図鑑を作っても面白いでしょう。

ファンネルマーク

船にはその船が所属する海運会社などのマークが、煙突に描かれていることが良くあります。このマークのことを「ファンネルマーク」といいます。
遠くから見てもすぐにどこの船かわかるデザインで、船の顔、家紋とも言える重要な装飾です。ファンネルマークは夜間にライトアップされている場合が多いです。

船舶ウォッチングで守って欲しい注意点

 

①安全面

夜明けの関門海峡を通過するヨット。大型船の引き波に翻弄されつつも進んでいく(撮影:趣味千編集部)

 

先述しましたが、危険な場所からの船舶ウォッチングはやめましょう。荒天で波が被るような場所は大変危険です。
海岸沿いなので、津波の危険もあります。津波の発生情報をいち早くキャッチできるよう、緊急地震速報が受信できる携帯なども手放さないようにしましょう。

②船舶ウォッチングのマナー

海上保安庁の巡視艇も高速で馬力がある(撮影:趣味千編集部)

航行中の船舶は、航海当直が常に「ワッチ」をしています。ワッチは海面の監視で、新人はかなり厳しく叩き込まれます。なぜなら、レーダーに映らない流木やロープなどの漂流物は、スクリュープロペラなどに巻き付いて大きなダメージを与えかねず、万が一そうなれば重大な海難につながる可能性があるからです。
船舶はのんびり航行しているようでいて、目は常に真剣に海を見つめています。大型船は舵の効きが遅いので、いち早くこうしたものを発見しなければなりません。
だから落水者がいるという合図や、重大な危険があるという合図を緊急に知らせるなど、必要に迫られた合図でない限り、航行中の船舶に対し、懐中電灯を照射したり、旗を振ったりするような行為は絶対にやめましょう。ワッチの注意を分散させてしまいます。
特に港口や海峡は狭く、一瞬も油断できない航路です。近年は乗員が減少し、少人数で運航している船舶が多いので、船舶の注意を引くような行為は慎みましょう。

一部の心ない鉄道マニアがマナーを守らないことが社会問題となったことがあります。船舶ウォッチングではそのようなことにならないように祈ります。

働く船はかっこいい↓

 

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