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ビンドウとは
小魚を傷つけずに捕獲する道具として、「ビンドウ」 と呼ばれるものがあります。透明な筒の片方に、 漏斗状の入り口が付いた形状のもので、小魚が入りやすいものの、 いったん入ったら出にくいという仕掛けになっています。
かつてはガラスで作られていました。 このガラスが割れて危ないので、 一部の自治体では禁止漁法とされています。 現在はガラスではなく、 樹脂製で作られているので割れる心配もあまりありませんが、 法律は残っています。
ビンドウはセルロイドで作られたものもあったため「セルビン」 とも呼ばれますが、現在はほとんどプラスチック製のようです。
ビンヅケという呼び方もあります。いずれにせよ魚を飼育したいなら、 魚を傷つけずに捕獲出来るビンドウがベストです。
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ビンドウの仕掛け方
ビンドウは仕掛け方を間違えると、全く魚が入りません。 良いポイントに仕掛けても、ビンドウの置き方が悪いと、 一匹も入らないこともあります。 正しいビンドウの置き方を解説します。
①魚が入ってくる入り口を下流に
ビンドウは魚が入ってくる入り口を下流に向ける必要があります。 ビンドウの口を上流に向けるとそこから水が入り、 ビンドウ内の餌のにおいを魚の入り口からまき散らします。 魚はこれらに寄せられ、 餌のにおいが流れてくる漏斗状の入り口からビンドウの中に入って きます。
②溶けない餌を使う
ビンドウでは基本的に、溶けにくい餌を使います。 錦鯉の沈下性のペレットなどが良いでしょう。
ビンドウに入って出られなくなった魚はパニックになり、 大暴れすることがあります。このときに溶けやすい餌は砕かれ、 舞い上がり、ビンドウ内が濁ってしまいます。 ビンドウ内が濁ると魚が警戒し、 中に入ってくるのをためらいます。こうした事態を避けるために、 なるべく溶けにくい餌を使いましょう。
③水平に仕掛ける
ビンドウは横倒しにして仕掛けますが、 このときになるべく水平にします。 川底が平坦では無い場合は難しい場合もありますが、 入り口が上方または下方を極端に向いていると、 魚は入るのをためらいます。 ビンドウ内に泡を残さないようにすることも重要。 空気が溜まっているとビンドウが安定しない上に、 魚が警戒心を持ちます。
④酸欠に注意する
止水の池やほとんど流れがない水路などでビンドウを使う場合は、 酸欠に注意します。大量に魚が入った場合、特に夏場は、 ビンドウ内の酸素が不足し、 出るに出られない魚が死んでしまうことがあります。
次々に魚が入るような状況ならば、20~30分程度で引き上げ、 あまりたくさんの魚が入らないうちに引き上げましょう。
ビンドウを仕掛けてたくさん小魚が取れました↓
ビンドウを仕掛けるポイント
ビンドウを仕掛けるポイントは、 基本的には目視出来る深さまでです。 あまり深いとビンドウの向きがわからず、 きちんと仕掛けられたかどうかわかりません。
小川や、大きな川の浅瀬など、 水深が1メートル以内の場所が良いでしょう。
特に魚が集まりやすい堰堤の近く、 瀬から淵に入ったところなどがポイントです。 魚が遡上したくなるような場所がポイントと考えたら良いでしょう 。
ビンドウで取れる魚
ビンドウの入り口より小さい魚に限ります。主にオイカワ、 カワムツ、タナゴ類、モツゴ、小鮒、ムギツクなどが取れます。
ヨシノボリやドンコ、ドジョウ、 カマツカのような底にへばりついている魚は、 なかなか入ってきません。入り口に石を積み、入りやすい「階段」 を作ってやるか、半分川底に埋めてやると、 ヨシノボリなども入ります。ただ、 オイカワなどが勢いよく次々に入るような状況では、 あまり入ってくれません。
ペットボトルでもビンドウは作れる
2リットルのペットボトルの底に小さな穴をたくさん開け、 口を首の部分で切って反対向きに差し込み、 ビンドウを作ることもできます。この方法も手軽で、 かなりしっかりしたものが作れるので、 子どもさんたちと作って楽しむことも出来ます。
ビンドウの注意点
ビンドウは大量に同じ魚が取れることがあるので、 取りすぎないように注意しましょう。 取れすぎたらすぐ放流しましょう。
ビンドウを仕掛けるときは水に入るよりも、 竹竿などで位置を整えた方が安全です。 ビンドウは深いところに仕掛けた方がたくさん取れるということは ありません。安全な深さで十分に楽しめますので、 無理をしないようにしてください。
海でビンドウを使うことも出来ますが、 思ったよりも潮の流れに流されます。 海は海で面白い魚が取れますが、十分に注意が必要です。
大きなタイドプールなどでもビンドウは楽しめます。
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